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よりよき生活と平和のためにひとりがみんなのために、みんながひとりのために安心して暮らし続けられる地域社会づくりのために
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1960年代(昭和35年以降)は、物価値上げにつぐ値上げの10年間であったといえます。
昨年は16年ぶりの物価高といわれましたが、今年も春以来、キャベツ・玉ねぎなど生鮮食料品の暴騰、しょうゆ・パン・ビールなどの生活必需品、公共料金のあいつぐ値上げは、家計をあずかっている主婦が悲鳴をあげるほど異常なもので毎日のやりくりに悩まされました。
来年もまた、郵便・電話料金・医療費などの引きあげが予想され、私たちの生活は一層圧迫され苦しい状態は引続いていくものと思われます。しかも、防腐剤・着色料をはじめとする有害な食品添加物や、リンゴで作ったいちごジャム、果汁とは縁もゆかりもない粉末ジュース、パルプからとった糊料(CMC)で作った羊かんなど、ひろいあげればきりがないほどの、うそつき食品が横行しています。米にはカドミウム、野菜・果物には農薬、牛乳のBHC残留が問題になり、そのうえ川には工場廃棄物、空気は排気ガスで汚され、私たちの住む生活環境は日増しに破壊され、今や私たちの健康すらおかされる事態となりました。
このような生活悪化の中で、全国各地で物価値上げや公害に反対する消費者の組織が生まれてきました。とくに消費者5団体の呼びかけによるカラーテレビの買い控え運動は、大きな成功をおさめ、消費者の団結が必要であることを示しています。
こうした中で、今年3月より開始された「くらしを守る消費者の会」は物価高と食品公害に対して、生活を守る主婦(消費者)の自主組織として発足しました。この「くらしを守る消費者の会」は、会員主婦の熱心な努力と鹿児島大学生協の友好的支援のもとに牛乳・CO-OP商品・ジャガイモ・プロパンガス・白灯油等の共同購入を積極的に行ない、11月までに169班、1100世帯をこえる消費者の組織として成長しました。この間、私たちは「くらしを守る消費者の会」を通じて「消費者の生活は、消費者自らの努力と協同で守らなければならない」ことを体験し、全国消費者大会と九州地区生協婦人部研修会への参加と全国各地で発展する先輩生協の見学などをおこなって、生協運動について学び、生活協同組合は消費者自らが出資者であり、運営者であるという自主的で民主的な組織であることを知りました。私たちの「よりよいものをより安く」という切実な要求を一つにまとめて、その事業活動を発展させ、お互いの文化的・経済的な改善向上をはかるという目的をみんなの努力で実現していきたいと思います。私たち消費者が「ひとりがみんなのために、みんながひとりのために」というスローガンにみられる相互扶助の精神で協力し合うなら、楽しい町をつくり平和と民主主義の社会をつくりあげていくうえで大きな意味をもつものと思います。私たちは「くらしを守る消費者の会」をより強い組織とするために「鹿児島市民生活協同組合」を設立することになり、昭和46年4月1日の創立総会を目指し設立準備をすすめています。全国1千万人の生協組合員との協同の下に、主婦を中心とした消費者の砦としての強力な生活協同組合を鹿児島市で設立しようではありませんか。この趣旨にご賛同いただき「鹿児島市民生協」にご加入下さいますようお願いいたします。
昭和45年12月18日
鹿児島市民生活協同組合設立発起人会
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鹿児島の消費者一人ひとりが、自分たちの願いを実現するために作っている協同・助け合いの組織です。
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