<戦後80年企画>6.17平和のつどいを開催しました

6月15日(日)、鹿児島市のカクイックス交流センターで6.17平和のつどいを開催しました。

毎年、1945年の鹿児島大空襲が起きた6月17日に合わせて開催してきた今回の催し物ですが、今年は戦後80年の節目を迎えることから、実行委員会では何度も話し合いを重ね、今年は6月15日(日)の午前・午後、二部構成で実施しました。

 

 

午前の部では大学生の永家さん、高校生の小石田さんのお二人が中心となり、進行しました。

 


 

はじめに、2024年度に行われた沖縄戦跡・基地めぐりや長崎平和の旅の報告をはじめ、鹿児島県原爆被爆者団体協議会会長の西上床キヨ子さんによる戦争・被爆の体験談の講演、そして完成したばかりの大隅戦跡DVD(鹿屋編)の視聴を行いました。

 

 

 

 

 

沖縄戦跡・基地めぐりの参加者からは80年前に住民を巻き込んだ地上戦の歴史と米軍専用施設の70.3%が集中する沖縄の現状、基地が存在すること故に発生している事件、また鹿児島の基地化が進んでいる状況なども詳しくプレゼンテーションしたほか、模造紙にまとめた展示も行いました。

長崎平和の旅に参加した子どもたちの報告では、被爆体験談の話、原爆遺構めぐりや参加した分科会についてまとめたものをスクリーンに投影し、報告しました。子どもたちからは「参加した自分たちにできることは、知りえた情報を周りの方に広げること。そして二度と戦争や原爆の被爆者を作らないことです。平和の大事さを伝えることを、私も頑張っていきます」と力強い発言もありました。

 

大隅戦跡DVD(鹿屋編)の作成報告・視聴では、大隅半島は重要な日本の最前線として基地が3つもあり、多くの若者が特攻兵として鹿屋海軍航空基地からは908名、串良海軍航空基地からは363名、笠野原基地からも多くの若者が大空へと飛び立ったことが伝えられました。

作成に携わった組合員からは、「戦跡遺構は80年前の真実を訴えている。80年前にこの地で起きた事実を知って欲しいと思います」とのコメントもありました。

 

 

午後の部では大隅戦跡DVD(志布志~曽於編)を上映しました。現地には岩川海軍航空基地があり、芙蓉部隊がその活動拠点としていました。その中で夜間戦闘部隊の指揮官を務めた美濃部正少佐は、公然と特攻に異議を唱え「特攻で死んではならない、戻ってくるのだ」と言い続けました。

DVD視聴後には、落語家の桂竹丸さんから芙蓉部隊の美濃部さんに焦点を当てた落語の公演が行われました。竹丸さんは自身で調査に出向き、聞き取りを行いながら作品を作り上げたのだそうです。

幼い頃、祖母から戦争の話を良く聞いていたとのことで、戦争の怖さや理不尽さを落語を通して話していきたいと、語っていました。

 

 

 

 

 

 

会場では講演や活動報告、DVD上映のほか組合員から寄せられた平和に関する展示も行われました。

最後に、実行委員会からのメッセージの読み合わせを参加者全員で行いました。また世界中の平和を願い「青い空は」を歌い、不戦を誓い合いました。

 

 

二度と戦争はしない、80年前の悲劇を繰り返さないと平和について考える一日になりました。

 

DVDの貸し出しについて

6.17平和のつどいの中で上映された大隅戦跡DVDは7月下旬頃から、また今回の6.17平和のつどいの様子を映したDVDは準備が整い次第、お店や個配・共同購入の各事業所で貸し出しを開始予定です。

詳細は後日改めてお知らせいたします。