鹿児島の大空襲の日に「平和のつどい」を開催し、戦争の悲惨さから平和の大切さを考えました。

6月17日(土) に、かごしま県民交流センター中ホールで「平和のつどい」を開催しました。組合員や一般市民など約220人 (オンライン参加含む) が参加・来場し、鹿児島大空襲の体験談を聞いたり、伊集院高校演劇部のみなさんによる舞台公演「See you tomorrow」(太平洋戦争末期、鹿児島県三島村黒島で起こった実話を元にした創作劇) の公演を鑑賞したりしました。体験談や、舞台公演などを通じ、戦争の悲惨さと平和の大切さを確かめ合うことができました。

 

 

まず「空襲体験の語り継ぎ」として、当時小学6年生だった中精一さんにお話ししていただきました。中さんは当時薬師町で空襲を体験しました。

焼夷弾が降ってくる音を大雨が降ってきたと思ったことや、自宅の台所のすりガラス越しに低空飛行する米軍機の影を目撃したこと、また家が焼けて南さつま市に避難した際、両手を縛られた20代とみられる米兵の捕虜が日本兵に引きずられていたり、周りの大人たちが斧や棒で叩いていたりしたのを見て、自分も叩こうと思ったが、叩かれた兵士の流れる血液を見た時に「同じ人間なのだ」と思い、叩くことができなかったことなどを話されました。

そして「戦争とは憎しみや悲しみだけが残る。戦争を起こさないためにどうしたらいいのか、ひとりひとりがもっと真剣に考えていくべき」と話を結ばれました。

 

 

その後、伊集院高校演劇部のみなさんが平和への願いを込めた舞台公演「See you tomorrow」を披露しました。この劇は、三島村の黒島に不時着した特攻隊員を題材に、演劇部のみなさんが自分たち自らが知覧に自主研修に向かい、役に真摯に向き合って生まれた作品です。

客席では涙を流しながら舞台を見ている方もおり、黒島の島民と特攻隊員の交流の様子が目に浮び、演劇を通して戦争の悲しさ、悲劇を知ることができました。

 

〈参加者の感想>

・中さんの体験談は当時の悲惨さがよく伝わりました。

・空襲後終戦後の人々の暮らしは、生きて行く為に必死だったのではないでしょうか。

・戦争は絶対にしてはいけないと思いました。

・中さんのお話の中で、米軍であろうが、同じ人間なんだ、その言葉が重いでした。

・伊集院高校のみなさんの演劇、臨場感がすごい。

・その当時の様子がよくわかりました。平和を守りたい思いが伝わってくる演技でした。

・練習量もすごかったでしょうね。素晴らしい舞台でした。ありがとうございました。

・とてもいい平和のつどいでした。子どもの参加も多くみられたので、戦争のことが

伝わったと思います。

・生協の取り組みはすごいです。ずっと続けてほしいです。

 

 

 

<6月17日鹿児島大空襲とは>

1945年6月17日は、鹿児島市が米軍の大空襲を受けて、死者2,316人、負傷者3,500人、罹災戸数11,649戸、市街地の9割が焼け野原になるという、県内で最大の被害が出た日です。今年で78年目になります。

生協コープかごしまでは、この出来事を後世に語り継ぐために、毎年6月17日に「6.17 平和のつどい」を開催しています。今年で38回目となりました。